伊藤透のブログ

一般的なサイクリストが適切なトレーニングを始めた結果、こうなった。

2019.6.13

先日、ヒルクライムレースで有名な兼松大和選手のフィットネスデータを元に、こちらのブログを書かせていただきました。

ヒルクライマーやトライアスリートに多いフィットネスデータを解析してみた。

非常に多くの方に見ていただき、Twitterにて引用RTやコメントにて、様々なお声をいただきました。お読みいただき、ありがとうございます。

 

さて、上記のブログ。

 

多くの方に見ていただけたかもしれませんが、中には”“ヒルクライム上位の選手だから、それだけやれば伸びたんじゃないのか?””トレーニング時間が確保できるから伸びるのが当たり前なんじゃないのか?”という疑問を持たれる方も多いのではないかなと思いました。

 

個人的な推測になってはしまいますが、こちらのブログを読んでくださっている方の多くは、

 

・あまりトレーニングに時間を割くことができないし…
・週に3-4回トレーニングできればいい方だし…
・週に6-10時間トレーニングできればいい方だし…

 

という方が多いと思います。

ということで、今回はこちらのブログを読んでくださる多くのサイクリストに当てはまりそうな私のクライアント様のデータを元にブログを書かせていただきます。
(T様、ご協力いただきありがとうございます)

 

クライアントのデータ

まず始めに、今回ブログに登場するクライアントのデータをお伝えしておきます。

 

・30代前半の男性
・ヒルクライムで速くなりたい(自己ベストを更新したい)
・トレーニング時間は平均8-10時間/1週間

 

多くのサイクリストに当てはまるような条件の方だと思います。それに合わせて上記の条件でトレーニングを続けていた2018年末頃までのフィットネスを見てみましょう。

前回のブログで紹介したように1分間が低い状態からの始まりでしたが、2019年から本腰を入れてトレーニングしようということでパーソナル会員として、生活に支障がないようにトレーニングボリュームを変えないようにフィットネスを伸ばすため、以下のようにトレーニングを進めました。

 

・平日1回はスタジオにてローラー
・平日1回はスタジオにて筋トレ
・パーソナルトレーニング実施/月2回
・エンデュランスプログラムの処方/月1回

 

次に、Perfomance Management Chert ( PMC : CTL / ATL / TSBをまとめたグラフ)をお見せします。


青色 : CTL / ピンク色 : ATL / 黄色 : TSB を表します。

 

2018年末時点でCTLが低いのは、パワートレーニングを始めたのが2018年10月頃からで、データを集めている最中だったことが理由です(それまでは心拍数ベースでトレーニングを実施)。安定してある程度のデータが集まってきた2月頃から、特に大きなCTLのグラフの変動がない状態になっています。

 

それからも、今までの習慣を続けているためトレーニングボリュームを増やすこともなく、以降CTLは70台前後を推移しながら週8-10時間程度のトレーニング(内1時間は筋トレ)を実施していきました(筋トレにおけるCTL計算は除いた状態で計算しています)。

 

そんな2019年に入ってからシーズンが始める3月末までのCTL70をベースに考えたTIPをこちらに載せておきます。※今回、各曜日のプログラムと1週間のスケジュールは掲載いたしません。

強度 L1 L2 L3 L4 L5 L6
割合 39.6% 17.2% 14.8% 13.3% 8.4% 6.7%
比率 71.6% 28.4%

※比率についてはPeaks Coaching Groupに所属する南部博昭コーチのこちらのブログ(※クリックで記事を見れます)を参考にどうぞ。

 

また、上記の比率を意識したエンデュランストレーニングに合わせて、週1回は以下の種目をベースとした筋トレを実施しました。

・スクワット 3SET*4-6REP
・リバースランジ 3SET*LR5REP
・ルーマニアンデッドリフト 3SET*5REP
・その他3種目の上半身エクササイズ

 

継続したトレーニングを3ヶ月続けて、今シーズンを走り出したフィットネスが以下のデータになります。

わかりやすいよう、2018年のデータと合わせて2019年のデータを比較してみましょう。

時間 5sec 1min 5min 20min
2018年 878w 360w 250w 225w
2019年 874w 437w 283w 249w
数値差 – 4w + 67w + 33 w + 24w
向上率 -0.22% + 21.39% + 13.2% + 10.67%

※向上した柔軟性や筋力に合わせてフィッティングを行い、当時のバイク上での動きをなるべく最適化しています。

必要なトレー二ングを継続し、向上したフィットネスに合わせてパフォーマンスの転移を狙ったことで、こうしてフィットネスを伸ばすことができました。そうして伸ばすことができた結果、こんなこともおきました。

 


※画像が荒いことと電池がないのは気にしないでください。

 

こうして、クライアントの目的目標の達成を楽しむことができるのは、本当に嬉しいですね。

 

まだまだこれから成長していくと思います。これからもっと、楽しいことが待っていると思いますし、それと同じぐらい、あるいはそれ以上の頻度で苦しみを感じることがあると思いますが、真摯に向かい続けている方に対して指導・提案をさせていただきながら一緒に解決させていただければと思います。

 

皆さんも、どんな目標でもいいので、それに挑戦する気持ちを忘れないで欲しいと思いますし、それはどんなレベルでも楽しめると思います。あなたはどんな目標をお持ちですか?また、その目標に向かって何をしていますか?

 

気になることがあれば、一度ご相談ください。

 

 

僕がいても変わらないもの

 

さて、上記のお話とは一転した話になってしまいますが…コーチングを受けるとパフォーマンスが向上すると”勘違い”されることがあります。確かに向上する方も多くいますが、中には向上しない方もいらっしゃいます。なぜ向上しないのか?答えはシンプルです。

 

“実行しないから”です。

 

各クライアントに対して、今まで蓄えて来た膨大な知識とそれを元に積み重ねて来た指導経験を組み合わせて、最適なプログラムを提案させていただいてますが、処方されただけでやらなければ何も変わりません。

 

多くの人が一度は経験したことがあるであろう”本を買っただけで読んだつもり”と同じです。そうならないように、私自身もなるべく目的目標を達成できるよう心理的な面もリードすることもありますが…その分野はまだまだ勉強不足であるためうまくできないこともあります。

 

ただ。

 

“変わりたいなら、やる”。楽しむためには、それに尽きると思います。これを読んでくださっているサイクリストやトライアスリートの皆さんは、楽しめていますか?

 

どんなときも諦めず、自分に挑むことを、忘れないで下さいね。