自転車(ロードバイク)でパワートレーニングを行う方法 Part.4 メニューの作成(前編)

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サイクリストやトライアスリートたちの中で、爆発的にパワーメーターが普及している今、パワートレーニングのメニューは日々考案され続け、10000通り以上はあるでしょう。そのメニューの多くは、パワー・トレーニング・ゾーンの指標をもとに作成されています。

自転車(ロードバイク)でパワートレーニングを行う方法 Part.2 パワー・トレーニング・ゾーン編

2017.02.07

 

 

自身のフィットネスレベルに合わせてトレーニングを積み重ねていけることがパワートレーニングのメリットでもありますが、パワートレーニングのメニューは、フィットネスレベルをあげるだけのものではありません。

 

 

そんなパワートレーニングのメニューがどの様に作成されているかを知ることで、より自身の目的目標にフォーカスしたトレーニングができるようなり、望んだ結果につながるでしょう。

 

 

パワートレーニングは大きく分けて2つの方法で作られています。1つは「生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法」であり、もう1つは「レースベースによる方法」です。

 

 

今回は「生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法」で作成されるパワートレーニングのメニューについて説明したいと思います。

自転車(ロードバイク)でパワートレーニングを行う方法 Part.5 メニューの作成(後編)

2017.03.02
※レースベースによる方法はこちら

 

 

生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法でのメニュー作成

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「生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法」というのは、各運動時間とその運動強度において、どのようなエネルギーシステム(筋肉を動かすエネルギーを作り出す回路)でカラダが動いているかを考えながらトレーニングを組む方法です。

 

エネルギーシステムは、運動持続時間と運動強度で以下のように分けられています。

 

 

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エネルギーシステムに関しては専門的なものになるので、細かい説明は除きます。

 

 

例えば、自身のパワープロフィールにおいて1分が非常に弱く1kmTTやクリテリウムにおいて成績が伸びない場合、3段目の「速い解糖系」と言われるエネルギーシステムの働きが良くないと考えられます。その場合、FTPの121〜150%の強度を30秒〜2分間の運動することで、運動能力(速い解糖系のエネルギーシステムの働き)が向上していくというものです。

 

 

30秒〜2分間の運動はL6(Anerobic Capacity)の強度に相当します。このパワー・トレーニング・ゾーンでインターバル・トレーニングを実施する場合、Hard(トレーニング):Easy(休息)の割合を1(Hard):1〜3(Easy)という割合で実施することで効果が得られるため、1分間全力で動いたら1分〜3分ほど休むというようにインターバルトレーニングを実施します。

 

 

このエネルギーシステムの反応とパワー・トレーニング・ゾーンを組み合わせると、以下のようなトレーニングメニューが組みあがります。

 

 

L6(Anaerobic Capacity)におけるトレーニング

  • 【メニュー】α セット × (FTP121〜150%/1分間+FTP55%以下/1〜3分間)
    →1分間がトレーニング強度、1〜3分間が休息となります。
  • 【実数値】α セット × (363〜450w/1分間+165w以下/3分間)
    FTPを300wとセットした場合です。

 

 

このようにメニューを作成した場合、「何セット実施することでその効果を得られるのか?」ということを考える必要があります。私個人としては科学的根拠に則った効果のある指定強度を好きなだけ実施すればいいですよ、と言いたいところですが好きなだけ実施するのは疲労の影響が及びほぼ無理でしょう。そのため、ポイントとしてはどこでトレーニングを止めるか、が大切になります。

 

 

パワートレーニングのセットの組み方を知ろう

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この表は、各時間帯で実施しているパワートレーニングの強度が、どれほど低下したらメニューを中止すべきかを表しています。中止する理由としては「それ以上トレーニングを実施しても効果があまり望めないほど強度が落ちており、疲労が溜まってしまうから」です。ですからパワー・トレーニング・ゾーンとはまた違う視点で気をつけないといけない数値となります。

 

 

先ほどのトレーニングメニューを例にあげましょう。

 

 

パワートレーニングのメニュー→α セット × (363〜450w/1分間+165w以下/3分間)

 

 

こちらの1分間のパワーに対するトレーニングを実施している際、4セット目からの平均パワーの数値が、3セット目のインターバルで出てきた平均パワーの数値よりも10〜12%低下したら終了となります。

 

 

例えば3セット目に算出された数値が400wだった場合、4セット以上実施するセットの中で40〜48w低下した(360w以下になった)セットがあれば、そこでトレーニングは終了となります。

 

 

この時点で気づいたかもしれませんが、インターバルは最低でも3セット以上は実施することをオススメします。また、3セット目まで到達できない場合は1〜2セット目までのトレーニング強度が高すぎる場合があるので、トレーニングがうまく実施できていないことが考えられます。そのため、トレーニングを組むための最低条件は以下のようになります。

 

 

L6(Anaerobic Capacity)におけるトレーニング

  • 【メニュー】α セット × (FTP121〜150%/1分間+FTP55%以下/1〜3分間)
    →α ≧ 3セットということになります。
  • 【実数値】α セット × (363〜450w/1分間+165w以下/3分間)
    4セット以上実施する場合は、3セット目の平均パワーよりも10〜12%(40〜48w)低下したら終了

 

 

セット数に関しては「科学的根拠に則った効果のある指定強度を好きなだけ実施すればいいですよ」とお話ししたように、実施できるならば実施できるだけ行えばいいと考えますが、その場合は「強度不足」も考えられますので、トレーニング強度の幅を設定し直したり、あるいは休息時間を短くするなど、様々な方法が考えられます。

 

 

また、1週間の中でその他のゾーンにおけるパワートレーニングをする必要があるため、疲労を考えれば、各ゾーン最低3〜5セット実施できていれば問題ないと考えています。

 

 

まとめてみると

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「トレーニングは根性だ」という方もいると思いますし、未だにそのように指導されている方も多くいらっしゃいます。否定をするわけではなく、最終的には確かにパワートレーニングだけでなく、全体的にパフォーマンスを伸ばすためにはメンタルも大切になります。

 

 

ただ、独自理論で「きついことを続けていればいずれは伸びる」という意味での根性論はあまり好きではありません。こうしたパワートレーニングのように、誰もが伸びるであろう生理学的反応に基づいた科学的根拠に則っとり、最大努力を継続していくことこそが本当の根性ではないかなと思います。

 

 

自身のフィットネスレベルに合わせてトレーニングを継続してみましょう。

自転車(ロードバイク)のために行う1週間のトレーニングの流れを考えよう。

2017.03.10

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