自転車(ロードバイク)のために行う1週間のトレーニングの流れを考えよう。

フィットネスレベルを高めるためには、継続的にトレーニングをすることが大前提です。もちろん、その時におこなうトレーニングとしては、科学的根拠に基づいた方法で行うのが一番ではありますが、ここで一つ疑問が…

1週間のトレーニングの流れは、どうすればいいの?ということです。一度、考えてみましょう。

例えば、ヒルクライムで少しでもタイムを縮めたいから毎日FTP強度のトレーニングをしてみると、タイムは縮むでしょうか?また、ロードレースやクリテリウムで勝ちたいから毎日HIIT(High Intencity Interval Training/例:タバタ・プロトコルなど)をしてみると、レースで勝てるようになるでしょうか?

答えはNOです。

ヒルクライムのタイムを決める要因は、確かにFTPと関係している部分がありますが、FTPの上限を伸ばすためにはVo2max(最大酸素摂取量)を伸ばす必要もあります。また、ロードレースやクリテリウムで勝ちを狙う場合には、スプリントもできないといけませんし、逃げたりアタックを狙えるような出力を伸ばず必要もあります。

このように、トレーニングは何か1つに集中して続けるだけでは、意外と目的目標を達成できません。今回は、トレーニングがより充実するように、1週間をどのような流れでトレーニングすればいいのかをお伝えしていきます。

トレーニングの1週間の流れ

科学的根拠に則って指導をしていくのがスタンスの私ですが、残念ながらピリオダイゼーション(トレーニング計画)に関する科学的根拠は、世界的に見ても未だ確固たるものは解明されていません。

そのため、このように行えばフィットネスレベルが必ず向上しますよ、と説明することはできないのですが、自身の知識と指導してきた経験を合わせた時に「この流れだと比較的フィットネスレベルが伸びた」という流れがあります。

主に、一般的な社会人アスリートや学生レーサーにオススメしている1週間のトレーニングの流れは以下のとおりになります。※JPT(実業団トップカテゴリー)やUCIレースのような距離を対象としているアスリートは除く。

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内容に書いてあるメニューは、イメージしやすいように参考程度で書かせていただきました。簡単にメニューの流れとその意図を説明します。

 

月曜日と金曜日は休息日にしています。

日曜日にレースがある場合は、トレーニングの疲労を抜くために金曜日または土曜日に体を休めますし、レースの疲労を抜くために月曜日に休むことができます。そのため、レースやイベントがあっても、1週間の流れが極端に崩すことなくできます。

 

火曜日から木曜日は「ローラーでのトレーニングをイメージしています。

もちろん、実走ができればそれでもかまいませんが、社会人の方は平日に外でトレーニングをするというのも難しいと思うので、そうした環境に合わせて考えています。この3日間は「自身の短所を克服するトレーニング」または「自身の長所を伸ばすトレーニング」を実施するといいでしょう。ただし、偏りが出やすくなるため、それらは4週間ごとに入れ替えながら行うといいでしょう。
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※短所・長所を判断する方法としてこのような方法があります。

 

土曜日と日曜日は「実走でのトレーニングをイメージしています。

ローラーだけではペダリングやエアロフォーム、ヒルクライムなどの感覚を手に入れるのが難しいので、実走にて「カラダの使い方もトレーニング」します。また、平日よりもトレーニング時間を確保しやすく、誰かと走りに行きやすいため、「集団走行の習得」や、自身だけではかけきることができない「高負荷のトレーニング」を実施できるため、質の高いトレーニングを実施できるでしょう。

[aside type=“normal”]トレーニングの流れ(まとめ)

  • 週に2回、休息日をいれましょう
  • 平日は、自身の長所・短所を理解したトレーニングをしましょう
  • 休日は、一人ではできない練習をしてみましょう[/aside]

 

 

冒頭でも述べたように、同じような強度でトレーニングを行っていても、伸び率が低いケースが多いため、全体的にバランス良くトレーニングをすることが大切になります。目的目標に則ったトレーニングのバリエーションを増やしながら、楽しんでトレーニングをしましょう。

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トレーニングの偏り

「キツイと感じるトレーニングを実施していれば速くなれるんでしょ?」と考えている人も多く、HIITを推奨する人もいます。

「長い距離を乗れば速くなれるんでしょ?」と考えている人も多く、土日や休日を利用して一定ペースでロングライドを実施することを推奨する人もいます。

「自転車で健康になりたい、サイクリングを楽しみたい」という目的であるのならば何も言いませんが「ロードレースやクリテリウムで上位を目指したい」とか「ヒルクライムでタイムを縮めたい」という目的であるならば、それらのトレーニングだけでは成長しない可能性が多いということを伝えたいです(学生や社会人アスリートに対して)。

インターネットや周りにいるサイクリストの方から、さまざまな情報を得られる方も多いと思いますが、本当に目的目標を達成したいと考えているのならば、お近くの専門家に伺うのが一番有効だと思います。自転車機材を1つ買うよりも安く、一生の知識として使えるものが多いはずですから、一度聞いてみましょう。

Q.3 いまさらだけど、トレーニングの組み方を考えよう。

オフシーズンも折り返しですね。春先に向けてトレーニングは順調ですか?

トレーニングの良し悪しは「フィットネスレベルの向上が起きているかどうか?」が判断基準になりますが、今の時期それ計測することは難しく、シーズン中に比べて数値も低く出やすい為にうまくいっているか心配になる時期でもあると思います。一番わかりやすい方法としては1年前の今の時期のトレーニング指標などを見比べてみるのもありですが、それを更新していたとしても一概に成長しているとは言えないこともあります。

 

しかし、そんなオフトレーニングをする際に、皆さんは何を基準にトレーニングを組み立てていますか?オフシーズンの折り返しですが、ここでトレーニングの計画をご案内したいと思います。

 

Step1.目標を決めよう

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さて、一番大切なのは過去の自分自身が何をしてきて今に至るのかを知ることです。

例えば「2016年1月頭から2016年3月末までの3ヶ月間はこんなことをしていてた時、フィットネスレベルはこのような状態だったから2016年4月から2016年11月までのレースやイベントはこんな結果になった」という感じです。早速めんどくさいことをしないといけないのね…と思った人は、信頼できるコーチや、そうした方がいなければ私に依頼して分析してもらってください。笑

 

それらを分析した結果『2017年のシーズンはこうしたい!』という目標を立てましょう。その際は、最低限『自身にとって現実的な目標』であり、なるべく『具体的な数値で表す』ことを強くオススメします。この辺り(愛知県名古屋市近辺)のサイクリストやトライアスリートにて相談を受けたケースですとこんな感じです。

自身にとって具体的な目標の例

  • 平田クリテのC3で優勝したい。
  • COUPE DE AACAの1-3で戦いたい。
  • 伊吹山ヒルクライムで去年の自分のタイムを上回りたい
  • 鈴鹿サーキットの個人タイムトライアルの決勝に出たい
  • 長良川トライアスロンで年代別にて入賞した

などなど…

具体的な数値で表した例

  • 1:3の割合で行うインターバルを最低でも16回繰り返せるようにする
  • パワーウエイトレシオを4.0w/kgから4.1-4.1w/kgにあげる
  • FTPを240wから250wまであげる

などなど…

皆さんは目標を設定する際に、最低でもこのように考えられているでしょうか?もし漠然としていた目標であったならば、そのために何が必要なのかを掘り下げて考えてみましょう。

 

Step2.目標に対して何をすればいいか考えよう

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さて、ここで達成したい目標を決めたならば、今度はそれを達成する期限(参加するイベントやレースの日)を決めて、逆算しながら何に組むべきかを考えてみましょう。ここでは2017年4月に開催させる実業団の舞洲を例にして考えてみます。(※数値は過程とした数値です)

目標とそれに対する情報

  • 2017年4月1月 舞洲タイムトライアル優勝をしたい。
  • 2016年4月開催の舞洲タイムトライアルでは優勝タイムが3分切るぐらいだったが、私は3分5秒だった。
  • 3分5秒を350w/68kgで踏んでいた。
  • ヘアピンコーナーが苦手で、スピードを落としすぎていた。
  • TTバイクではなく、ロードバイクでヘルメットもノーマルタイプだった。

という情報があったとするのならば、このオフシーズンに着手すべきは以下の通りである。

情報に対して着手すべきもの

  1. 3分間における出力の絶対値向上(350wから360w)にする
  2. 空気抵抗を下げるためのエアロフォーム習得(同じ40km/hでも350wかけて進むのを340wに下げる)
  3. ヘアピンコーナーの苦手意識を克服するために、コーナリングの練習をする。
  4. バイクは高価で手が出ないから、ヘルメットやウエアをエアロ系のアイテムに変える

という感じです。この中で、考えた時にもっとも楽に早く改善できるものは4のアイテムが一番早いでしょう。ヒルクライムも同じで「重量が減ったら速くなる理論」のために1gでも軽くしようと機材を購入するわけです。それも大切なのですが、エンジンとなる人間が強くならなくては、何の解決にもならない場合もあります。今回は4以外の3つに対して、どのようにトレーニングを組んでいくかを考えます。

 

Step3.何をすべきかプランニングをしよう

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トレーニングの立て方には、まず方法があります。

  1. まずは目標までの期限を考える
  2. 目標までの期限の間、数週間ごとに何をテーマに取り組むかを考える
  3. 数週間ごとのテーマをクリアするために、1週間の中で何をするかを考える

 

以上です。今回はStep2で案内した例の続きを考えて案内します。

実際の計画の建て方

「1.目標までの期限」は2017年4月1日と決まっているのならば、「2.数週間ごとに何をテーマに取り組むか」を考えます。例えば、1月1日から実施した場合は4週間(約1ヶ月)を1つのサイクルとしてテーマを決めます。

テーマ 内容
1月 筋肉を増やす 少し体重を増やしても筋肉量を増やす
2月 筋力を高める 増やした筋肉が発揮する力を最大限高める
3月 トレーニングの
転移を起こす
最大限高めた筋力がペダルを回すパワーに活かせるようにする

こんな感じです。それではテーマを決めたのであるならば、次は「3.1週間ごとに何をするかを考える」

 

1月の場合

  • 週2回の筋トレを実施する/週4回バイクでトレーニングをする
  • 下半身や背中を中心とした8種目を8-12回で2-5セット実施する
  • 筋肉量を増やすため、有酸素運動は30分から1時間で収める

 

2月の場合

  • 週2回の筋トレを実施する/週4回バイクでトレーニングをする
  • 下半身や背中を中心とした8種目を4-6回で2-6セット実施する
  • 徐々にペダルを踏めるようになるため、インターバルを導入する

 

3月の場合

  • 週1回の筋トレを実施する/週5回バイクでトレーニングをする
  • 下半身や背中を中心とした8種目を6-8回で2-5セット実施する
  • ここまでで培ってきた筋力をしっかりとペダルに踏めるようになるため、バイクメインの練習にする

 

というような感じです。他にもテクニックの習得のために、アクティブレストの最中にスキルトレーニングを導入するなど、時間を有効に使うこともできます。

もちろんここまで書き出したのはざっくりしたものですが、ここまでできれば、最後に必要なものは「自分が実施する気持ち」だけです。おそらく、ここまで紙に書き出せた人ならばちゃんと実施できるだけの気持ちはあるはずですから、ぜひとも実施してみてください。また、実施できるか不安な方は、私に相談していただければ実施していただけるように具体的にリードしてみますので、ぜひ私にご相談ください。※ただし、私が頑張る分有料です(笑)

 

まとめてみる

 

こうして目標とトレーニング計画を立ててみると、旅行に行く前のちょっとしたワクワク感とうまくいくかなという不安のような緊張感がしませんか?それも1つ、自転車を楽しむことでしか味わえない感覚と考えれば楽しめるのではないかなと思います。

今回はレースやイベントのために、どのようにトレーニングを進めていけばいいのかを書きました。ただ漠然とキツイだけのトレーニングをこなすのも成長するための方法かもしれませんが、このように解いてみれば「最小限の投資で最大限の効果を得る」ことができると考えています。もちろん天候やその日の体調に左右されることもあるため、目標を達成することができるかは運による部分もあると思いますが、「それを達成することができるだけの成長」は確実にできると思います。

また、レースやイベントだけでなく、「夏までにダイエットしたい」と考える多くのサイクリストに対しても、こうした考えは大切だと思いますので、ダイエットの際もこのように考えてみてください。

シーズンまでは、まだ時間があります。ですが、時間は有限です。みなさんもぜひ取り組んでみませんか?もっと自転車を楽しむ方法の一つとして、ぜひ参考にしてみてください。

 

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