自転車(ロードバイク)でパワートレーニングを行う方法 Part.6 スキル編

これまで、パワートレーニングについて説明をしてきました。

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いろいろと説明すると「まずはFTPをあげよう」と意気込んで、FTP向上(L4領域)を中心としたトレーニングをする方がいます。確かに、FTPが向上すれば持久力の向上が望めますし、パワー・トレーニング・ゾーンの全体的な底上げにつながる場合もあります。

しかし、ここで一つ考えていただきたいことがあります。

 

「FTPを向上させることで、速く走ることができるのかどうか?」ということです。

 

例えば、A君とB君がいたとして、二人のFTPが同じ値(250w)だったとしましょう。

平坦で無風の道を、二人で横に並んで走った時の速度が、時速35kmだった時の出力を見比べてみたら、

A君は250w

B君は235w

だったとしましょう。

あなたは、どちらの方が長く楽に走れると思いますか?

別の視点から同じような質問をします。

 

 

平坦で無風の道を、二人で横に並んで走った時の出力が250wだった時の速度を見比べてみたら、

A君は時速35km

B君は時速37km

だったとしましょう。

 

 

あなたは、どちらになりたいですか?

私ならB君になりたいと思います。

 

 

今回は、パワートレーニングと合わせたスキルについて考えていきたいと思います。

 

 

パワートレーニングでパワーにとらわれすぎないこと

パワーメーターから算出される数値は、自転車(ロードバイク)を動かすためにどれだけの力を出しているのかという数値です。フィットネスレベルの向上を考えるのであれば、パワー・トレーニング・ゾーンを指標にトレーニングをする必要があるため、確かにパワーを出して走る必要があります。しかし「レースで上位を目指すこと」や「速く乗りたい」と考えた場合、それだけに固執する必要はありません。

 

パワートレーニングを始めると、「いかに自分はパワーが出せるのか?」であったり「パワーを出せることが一番」となる方も多くいらっしゃいますが、個人的には「少しの力でどれだけ速く走れるか」を常に考えています。その際に意識すべきことは、大きく分けると「エアロフォーム(空気抵抗の少ないフォーム)」と「ペダリング(自転車を前方方向へ効率よく進めるための力の入れ方)」の2つです。

 

エアロフォームの場合は、前方投影面積(正面からカラダを見たときの面積)が小さければ小さいほど空気抵抗が少なくなりますから、出力が少なくても速く進むことができます。また、ペダリングの場合は、ペダルを踏み込むベクトルやトルクがが整うことで、ペダルを踏み込んだ出力を効率的に推進力に変換することができるため、少ない力で前に進むことができます。

 

パワーメーターを手に入れてパワートレーニングを行う場合は、それらを合わせて実施していくことにより、総合的にパフォーマンスを向上させることができます。また、今回説明した以外にも「左右のペダリングのパワー・バランス」や「踏み足と引き足の割合」なども調べることができるため、自身が取り組むべきことがパワーという絶対的な数値を上げることだけでないこともわかります。

 

しかし、意識すればその瞬間からポジティブな変化をもたらしてくれる可能性もあるため、それらを忘れることなく継続的にトレーニングをしていきましょう。

自転車(ロードバイク)でパワートレーニングを行う方法 Part.5 メニューの作成(後編)

自転車(ロードバイク)でパワートレーニングを行う方法のメニューの作成(前編)では「生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法」を説明しました。

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その記事の冒頭に「パワートレーニングのメニューは、フィットネスレベルをあげるだけのものではありません。」と記載しています。今回説明する「レースベースによる方法」は、主にレースで好成績を出すことが目的であり、レースを走るための下準備が主な目的となるでしょう。

もちろん、その中でフィットネスレベルが向上を望める可能性もありますが、効率で言えば「生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法」でおこなう方が良いので、時期によって使い分けることをオススメします。

それを踏まえて、今回は「レースベースによる方法」で作成されるパワートレーニングのメニューについて説明したいと思います。

レースベースのよるパワートレーニングの作成

まず、レースベースでパワートレーニングをおこなうためには、自身が参加したいと考えているレースのパワーデータを手に入れましょう。実際にレースに参加して得ることもいいと思いますし、そのレースに参加した誰かのパワーデータを見せてもらうといいかもしれません。

つぎに、パワーデータを得ることができたら、そのデータをコースプロフィールと照らし合わせてみましょう。

アタックや逃げといったレース展開で、同じレースに参加している中でも多少パワーデータは変わりますが、仮に集団走行でレースを考えた場合、そのコースプロフィールから刺激の程度を考えることができます。

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例えば、1周3000m(長辺1000m/短辺500m/コーナー90度)の平坦を10周する度に、それぞれのコーナーの立ち上がりで必ずスピードが上がる。コーナーの立ち上がりで毎回10秒間600wもの出力がかかり、集団に戻ると200wに落ち着くとするならば…

  • 長辺→短辺の場合は10秒もがいてから40秒後につぎのコーナーへ
  • 短辺→長辺の場合は10秒もがいてから60秒後につぎのコーナーへ

という負荷のかかり方になるとします。1周でこのような動き(刺激)が2度かかるため、数式のように合わせるとこのように記されます。

  • 2set×{10秒L6(Sprint)+40秒L2(Endurance)+10秒L6(Sprint)+80秒L2(Endurance)

10秒のL6(Sprint)はコーナーの立ち上がり強度=トレーニング強度となり、40秒・80秒のL2(Endurance)は集団内での走行強度=休息をイメージしています。また、レースとしては10周する走ることになるため、実際のレースを想定するとこのようになります。

  • 20set×{10秒L6(Sprint)+40秒L2(Endurance)+10秒L6(Sprint)+80秒L2(Endurance)}

例を元に作成したこちらのトレーニング強度は、自身のフィットネスレベルを考慮した強度でもいいですし、レースデータに合わせた強度で実施してもいいと思います。ぜひとも、自身の興味のあるレースを参考に実施してみましょう。

レースベースのパワートレーニングを導入するタイミング

フィットネスレベルの向上だけで考えれば、生理学的反応に基づく科学的根拠による方法をオススメしています。

しかし、「レースで勝ちたい、上位に入りたい」と考えているならば、レースベースによる方法でのトレーニングを追加し、あらかじめレースでかかる運動強度を体験しておくことで、自身の持つパフォーマンスを最大限引き出すことができるでしょう。

例えば「15秒+15秒」や「30秒+30秒」のインターバルがありますが、これらはクリテリウムやシクロクロスをイメージして作成されたメニューでもあります。FTPやMMPの向上があまり起きていない状態でも、これらのトレーニングを継続して行った結果、順位を上げることもできた人もいます。

このように、レースベースは、フィットネスレベルの向上よりも、想定したレース負荷への適応を狙ったメニューが多いため、お勧めとしては参加するレースの1ヶ月前から1週間前までの間に週1回実施する程度とし、その他は生理学的反応に基づいた科学的根拠でのトレーニングを実施することをお勧めします。

ここまで説明したパワートレーニングのメニューを理解できれば、問題なくセルフでパワートレーニングを実施することができるはずです。パワートレーニングをおこなう時の参考にしてみましょう。

自転車(ロードバイク)でパワートレーニングを行う方法 Part.4 メニューの作成(前編)

サイクリストやトライアスリートたちの中で、爆発的にパワーメーターが普及している今、パワートレーニングのメニューは日々考案され続け、10000通り以上はあるでしょう。そのメニューの多くは、パワー・トレーニング・ゾーンの指標をもとに作成されています。

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自身のフィットネスレベルに合わせてトレーニングを積み重ねていけることがパワートレーニングのメリットでもありますが、パワートレーニングのメニューは、フィットネスレベルをあげるだけのものではありません。

 

 

そんなパワートレーニングのメニューがどの様に作成されているかを知ることで、より自身の目的目標にフォーカスしたトレーニングができるようなり、望んだ結果につながるでしょう。

 

 

パワートレーニングは大きく分けて2つの方法で作られています。1つは「生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法」であり、もう1つは「レースベースによる方法」です。

 

 

今回は「生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法」で作成されるパワートレーニングのメニューについて説明したいと思います。

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※レースベースによる方法はこちら

 

 

生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法でのメニュー作成

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「生理学的反応に基づいた科学的根拠による方法」というのは、各運動時間とその運動強度において、どのようなエネルギーシステム(筋肉を動かすエネルギーを作り出す回路)でカラダが動いているかを考えながらトレーニングを組む方法です。

 

エネルギーシステムは、運動持続時間と運動強度で以下のように分けられています。

 

 

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エネルギーシステムに関しては専門的なものになるので、細かい説明は除きます。

 

 

例えば、自身のパワープロフィールにおいて1分が非常に弱く1kmTTやクリテリウムにおいて成績が伸びない場合、3段目の「速い解糖系」と言われるエネルギーシステムの働きが良くないと考えられます。その場合、FTPの121〜150%の強度を30秒〜2分間の運動することで、運動能力(速い解糖系のエネルギーシステムの働き)が向上していくというものです。

 

 

30秒〜2分間の運動はL6(Anerobic Capacity)の強度に相当します。このパワー・トレーニング・ゾーンでインターバル・トレーニングを実施する場合、Hard(トレーニング):Easy(休息)の割合を1(Hard):1〜3(Easy)という割合で実施することで効果が得られるため、1分間全力で動いたら1分〜3分ほど休むというようにインターバルトレーニングを実施します。

 

 

このエネルギーシステムの反応とパワー・トレーニング・ゾーンを組み合わせると、以下のようなトレーニングメニューが組みあがります。

 

 

[aside type=“normal”]L6(Anaerobic Capacity)におけるトレーニング

  • 【メニュー】α セット × (FTP121〜150%/1分間+FTP55%以下/1〜3分間)
    →1分間がトレーニング強度、1〜3分間が休息となります。
  • 【実数値】α セット × (363〜450w/1分間+165w以下/3分間)
    FTPを300wとセットした場合です。[/aside]

 

 

このようにメニューを作成した場合、「何セット実施することでその効果を得られるのか?」ということを考える必要があります。私個人としては科学的根拠に則った効果のある指定強度を好きなだけ実施すればいいですよ、と言いたいところですが好きなだけ実施するのは疲労の影響が及びほぼ無理でしょう。そのため、ポイントとしてはどこでトレーニングを止めるか、が大切になります。

 

 

パワートレーニングのセットの組み方を知ろう

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この表は、各時間帯で実施しているパワートレーニングの強度が、どれほど低下したらメニューを中止すべきかを表しています。中止する理由としては「それ以上トレーニングを実施しても効果があまり望めないほど強度が落ちており、疲労が溜まってしまうから」です。ですからパワー・トレーニング・ゾーンとはまた違う視点で気をつけないといけない数値となります。

 

 

先ほどのトレーニングメニューを例にあげましょう。

 

 

パワートレーニングのメニュー→α セット × (363〜450w/1分間+165w以下/3分間)

 

 

こちらの1分間のパワーに対するトレーニングを実施している際、4セット目からの平均パワーの数値が、3セット目のインターバルで出てきた平均パワーの数値よりも10〜12%低下したら終了となります。

 

 

例えば3セット目に算出された数値が400wだった場合、4セット以上実施するセットの中で40〜48w低下した(360w以下になった)セットがあれば、そこでトレーニングは終了となります。

 

 

この時点で気づいたかもしれませんが、インターバルは最低でも3セット以上は実施することをオススメします。また、3セット目まで到達できない場合は1〜2セット目までのトレーニング強度が高すぎる場合があるので、トレーニングがうまく実施できていないことが考えられます。そのため、トレーニングを組むための最低条件は以下のようになります。

 

 

[aside type=“normal”]L6(Anaerobic Capacity)におけるトレーニング

  • 【メニュー】α セット × (FTP121〜150%/1分間+FTP55%以下/1〜3分間)
    →α ≧ 3セットということになります。
  • 【実数値】α セット × (363〜450w/1分間+165w以下/3分間)
    4セット以上実施する場合は、3セット目の平均パワーよりも10〜12%(40〜48w)低下したら終了。[/aside]

 

 

セット数に関しては「科学的根拠に則った効果のある指定強度を好きなだけ実施すればいいですよ」とお話ししたように、実施できるならば実施できるだけ行えばいいと考えますが、その場合は「強度不足」も考えられますので、トレーニング強度の幅を設定し直したり、あるいは休息時間を短くするなど、様々な方法が考えられます。

 

 

また、1週間の中でその他のゾーンにおけるパワートレーニングをする必要があるため、疲労を考えれば、各ゾーン最低3〜5セット実施できていれば問題ないと考えています。

 

 

まとめてみると

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「トレーニングは根性だ」という方もいると思いますし、未だにそのように指導されている方も多くいらっしゃいます。否定をするわけではなく、最終的には確かにパワートレーニングだけでなく、全体的にパフォーマンスを伸ばすためにはメンタルも大切になります。

 

 

ただ、独自理論で「きついことを続けていればいずれは伸びる」という意味での根性論はあまり好きではありません。こうしたパワートレーニングのように、誰もが伸びるであろう生理学的反応に基づいた科学的根拠に則っとり、最大努力を継続していくことこそが本当の根性ではないかなと思います。

 

 

自身のフィットネスレベルに合わせてトレーニングを継続してみましょう。

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自転車(ロードバイク)でパワートレーニングを行う方法 Part.3 パワープロフィール編

パワートレーニングを実施していると、良くも悪くも自身のフィットネスレベルを細かく知ることになります。その一つが『パワープロフィール』というものです。

このパワープロフィールとは、5秒・1分・5分・20分または60分(FTP)のパワーウエイトレシオを表したものになります。出力がどれほどのレベルであるかを表したものとなり、それを読み解くことで自身の長所や短所がわかるようになります。

それでは、実際のパワープロフィールがどのように表されるのかを見てみましょう。

パワープロフィールを見てみる

まず、パワープロフィールを見るためには、過去のトレーニングで得られたパワーデータを集約する必要があるため、トレーニング管理アプリを使用することをオススメします。

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いくつかトレーニングデータを取集することができた場合、Training Peaksのカレンダーにはパワートレーニングのデータがこのように反映されます。

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Training Peaksのカレンダーの上にある「Dashboard」をクリックすると、今までのトレーニングで得られたパワートレーニングデータ以外のものも見ることができますが、今回は「Power Profile」を選びます。基本的にはすでに表示されているはずですが、もしDashboardにPower Profileが表示されていない場合は、ページ左端の「Charts Library」を選び「Power Profile」を表示しましょう。

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それでは実際のパワープロフィールをみてみます。

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まず、パワープロフィールの枠の左側にはFair < Moderate〜World Class <World Championまでのカテゴリーに分かれています。そして、各時間帯におけるパワーが縦グラフで表され、そのグラフの上に矢印を置けば、パワーとパワーウエイトレシオが表記されます。

例えばこの方の場合、5secのパワーはWorld Classほどの出力を持っていますが、その他はGoodあたりにあります。このグラフ形状の場合は「スプリントが得意=スプリンター」ということを表しております。レースで言えば、集団スプリントが得意なのでクリテリウムに向いていると考えていいでしょう。

また、別のケースも参考にみてみます。

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この方の場合は、全体的にVery Good(Cat2)あたりでまとまっています。このグラフの場合「平均的に各時間帯のパワーを出すことができる=オールラウンダー」と言えるでしょう。一見して、非常に優秀に見えることもありますが、逆を返せば「自分の武器がない」とも取れてしまうので、自分が何で勝負できるのか、どのようなフィールドでのレースで勝負ができるのかを考える必要があります。自身が勝ちを狙いたいレースに対して、どのようにアプローチをしていけばいいのかを考える必要があるでしょう。反対に、このケースの傾向はパワートレーニングを始めたばかりの方にも多くみられるグラフで「伸び代がたくさんありますよ」ということを表している場合もあります。その場合は各時間帯のトレーニングをどんどん実施してみましょう。

また、パワープロフィールで、自身が世界的にみてどれほどのレベルにいるのかをみることもできます。もしかしたら、自身も何か国内トップレベルの能力を持っているかもしれない…などの新しい発見ができるはずですので、こちらでパワープロフィールを照らし合わせてみましょう。

パワー・トレーニング・サポート・ツール
※リンク先→自転車トレーニングサポート専用サイト「じてトレ」

 

パワープロフィールで楽しむ範囲が広がる

日本国内のレースにおいては「ヒルクライム」が人気という傾向があります。イベントとして安全で、かつその疲労度から得られる頑張った感覚と登った先に見える景色からくる充実感も影響していると思います。そのため、ヒルクライムを基準に考えて「トレーニングも峠を登りに行かないと!」と考えている人も多いでしょう。

しかしパワープロフィールを見てみると、ヒルクライムよりもスプリントに向いている方がいたり、パワーウエイトレシオが高いのに体重があるためにヒルクライムよりもタイムトライアルに向いている方もいらっしゃいます。また、細かく調べるとFTPは高くないけれど一定出力を長い時間維持し続けることが得意でエンデューロやブルペに向いている方もいれば、1回のスプリントは弱いけれどそれなりに高く、何度もスプリントをすることができる体力のあるトラックのポイントレースに向いている方もいます。

パワープロフィールを知ることで、今まで自分が見ていた自分をより広く見ることができ、なおかつ新しいことにチャレンジして結果を出すことができる可能性を見つけることができます。自転車をより楽しむためのツールとしてパワーメーターを手に入れた方も多いとおもますので、せっかくなので、その可能性を広げてみてはいかがでしょうか?

ぜひ、パワープロフィールを出してみてくださいね!

自転車(ロードバイク)でパワートレーニングを行う方法 Part.2 パワー・トレーニング・ゾーン編

まず始めに、パワートレーニングをする場合には、指標となる「FTPを測定しよう」とお伝えました。

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FTPを測定したら、次は「パワー・トレーニング・ゾーン」という目的目標に分けた、7種類の強度に合わせてトレーニングを実施してきます。パワー・トレーニング・ゾーンは以下のようになっています。

 

 

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…この表だけ見てもわかりにくいですよね。

 

 

そこで、心拍数やRPE(主観的運動強度)を別とした、パワーのみの内容をまとめてみました。目的目標別の運動強度と運動時間は以下のようになっています。

 

 

[aside type=“normal”]7つのパワー・トレーニング・ゾーン

  • L1:Active Recovery
    疲労を抜く(FTPの55%以下)
    →体の疲れを抜くために30〜90分運動します。
  • L2:Endurance
    脂肪燃焼や持久力向上(FTPの55〜75%)
    →減量や長い時間乗るための体力をつくるようために1〜5時間運動します。
  • L3:Tempo
    持久力向上(FTPの76〜90%)
    →FTPの持続時間を向上させるために1〜3時間運動します。
  • L4:FTP
    持久力の上限であるFTP向上(FTPの91〜105%)
    →TTやエンデューロ、ヒルクライム能力を向上させるために8〜30分間運動します。
  • L5:Vo2max
    最大酸素摂取量向上(FTPの106〜120%)
    →ロードレースやアップダウンに対応する体力をつくるために3〜8分間運動します。
  • L6:Anaerobic
    無酸素運動能力向上(FTPの121〜150%)
    →アタックの掛け合いやロングスプリントを鍛えるために30秒〜2分間運動します。
  • L7:Sprint
    スプリント能力向上(最大努力)
    →スプリント能力を向上させるために0〜30秒運動します。

※( )は指定運動強度になります。[/aside]

 

なんとなくわかりましたか?

 

 

これからパワートレーニングを始める場合、まだわかりにくい部分があると思いますので、よりトレーニングがイメージしやすく、すぐにでも取り組めるように、目的目標別の簡単なトレーニングメニューをお伝えします。

 

 

パワー・トレーニング・ゾーンを使用したトレーニングの一例

Team GB chases in the Mens Olympic Road Race

 

 

まず、ヒルクライムやタイムトライアルで「1秒でもタイムを縮めたい」という場合はL4=FTPを伸ばす必要があるため、以下のように組みます。

 

 

[aside type=“normal”]ヒルクライムやタイムトライアル向けトレーニング

  • 【メニュー】3-4set ×{20分(FTP×0.95-1.05) + 5分(FTP×0.55以下)}
    →20分がトレーニング強度、5分が休息となります。
  • 【実数値】3-4set ×{20分(285-315w) + 5分(165w以下)}
    ※FTPを300wとセットした場合です[/aside]

 

 

次に、ロードレースやクリテリウムなどで「アタックやコーナーの立ち上がりについていけない」という場合はL6=Anaerobic Capacity(無酸素運動能力向上)を伸ばす必要があるため、以下のように組みます。

 

 

[aside type=“normal”]ヒルクライムやタイムトライアル向けトレーニング

  • 【メニュー】8-10set ×{1分(FTP×1.21-1.50) + 3分(FTP×0.55以下)}
    →1分がトレーニング強度、3分が休息となります。
  • 【実数値】8-10set ×{1分(FTP×363-450w) + 3分(165w以下)}
    ※FTPを300wとセットした場合です[/aside]

 

 

ロードレースやクリテリウムなどで「何度もアタックが掛かると、最初は大丈夫だけれど後半に持たない」という人もいると思います。その場合乳酸処理能力の向上などを目指す必要があるため、上記のトレーニングの休息である3分を2分または1分に縮めるなどの工夫しながらトレーニングをする必要があります。

 

 

このように、意図を持ってメニューを工夫すれば、メニューの数は無限大になります。皆さんも自身の目的目標に合わせたトレーニングを実施してみてくださいね。

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パワートレーニングをより効率的に行うために

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体力レベルは、上記のパワー・トレーニング・ゾーンなどを利用してトレーニングを積み重ねていくことで伸びていきます。

 

自身に合った、より効率的なトレーニングをおこなうためにはパワープロフィールを知るといいでしょう。

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また、パワートレーニングを実施した際に得られるデータを集約して管理することで、これからのトレーニングに大きく役立ちます。パワートーレーニングの管理に最適なTraining Peaks(トレーニングピークス)をオススメしていますので、こちらもぜひお使いください。

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